第44回 日本アーユルヴェーダ学会 

名古屋研究総会

Ayurveda Society in Japan / The 44th General Conference in NAGOYA

プログラム

研究総会 日程表

10月8日(土)10月9日(日) 

ワンデーセミナー日程表

10月10日(月・祝)

研究総会 10月8日(土) 

現代の日本におけるアーユルヴェーダが最も生かされる分野の一つが予防医療ではないでしょうか?多方面からの予防医学の先生が一同に集まる貴重な機会です。是非、ご参加ください。

演者

体質特異疾患に対する予防医療の提案

日本アーユルヴェーダスクール

及川 史歩

アーユルヴェーダでは個人には身体的、精神的な性質がありその性質が一人一人みんな異なり、それを体質(プラクリティ)として扱っています。その体質に従って、個人には「好みの食べ物」や「生活スタイル」や「思考パターン」があり、一人一人に個性が発生しています。体質によって健康維持に有効な方法も異なりますし、かかりやすい疾患も異なります。生活習慣病全般に対する予防ももちろん大切なことですが、個人の体質によってかかりやすい疾患を先に知り、特化して予防することについて、考察を深めてまいりたいと思います。

「先人の知恵を現代に生かす」

岡山大学病院ダイバーシティ推進センター特任助教、アーユルヴェーダ医師

時信亜希子

インド国立グジャラート・アーユルヴェーダ大学医師課程卒業。
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科博士課程(疫学・衛生学分野)修了。 医学博士。
疾病予防・健康増進に資する疫学研究のほか、アーユルヴェーダ医師でもあり、アーユルヴェーダをはじめとする伝統医学や補完医療関係の研究に取り組んでおられます。

2_梅枝覚

「がんとの闘いから予防医学へ」

名古屋研究総会大会長

梅枝 覚

3_船戸崇史

「がんが消えていく生き方とは」

船戸クリニック

船戸 崇史

船戸崇史Takashi Funato 1959年岐阜県生まれ。愛知医科大学医学部卒業後、岐阜大学第一外科に入局。数々の病院で消化器腫瘍外科を専門に。しかし、「がんには自分のメスでは勝てない」と、根本的な治療を目指して1994年岐阜県養老町に船戸クリニックを開業。西洋医学を中心に東洋医学や補完代替医療も取り入れ、全人的な治療、診察を行っている。また、開院当初から末期がん患者を中心とした在宅医療にも力を注いでいる。 2017年、日本初の「がん予防滞在型リトリート リボーン洞戸」を開設。新しいアプローチで再発転移の予防に取り組んでいる。(著書 がんが消えていく生き方より)

著書 『がんが消えていく生き方』 
『がんを克服した医師が教える あきらめない生き方』 
『「死」が教えてくれた幸せの本質』など

今大会ではテーマの絵画としてミティラー美術館より、ガンガー・デーヴィー氏の傑作「スーリヤ・ムッキーの木」を使わせていただいております。ミティラー画はインドの北東部に位置するミティラー地方に約3,000年にも渡り、母から娘へと伝承される壁画です。その中でも「スーリヤ・ムッキーの木」はガンガー・デーヴィー氏が1991年に亡くなる1年前にここ名古屋で描かれた同名の作品を元にして描いた作品です。今回の総会ではこの絵画を展示する新潟のミティラー美術館の長谷川時夫館長より、「スーリヤ・ムッキーの木の由来、制作エピソード、ミティラー画がもつコスモロジー(宇宙観)」と題して貴重なご講演をいただきます。

長谷川時夫

「スーリヤムッキーの木の由来や制作エピソード、ミティラー画がもつコスモロジー(宇宙観)」

ミティラー美術館

長谷川 時夫

研究総会 10月9日(日) 

山本正子
「心と体を整えるヨガ&視力向上ヨガ」

山本ヨガ研究所

山本 正子

山本正子は「沖正弘導1919~1985」から直接「沖ヨガ」を学びました。沖正弘導師は、「戦後日本にヨガの草分け的指導者で、ヨガの普及に努め、全国にヨガブームを作った立役者」として知られています。主たる教えは「心・身体・食事・呼吸」のバランスを整え、生き方の指針としての心構え「感謝・懺悔・下座・奉仕・愛行」の実践にあります。更に私は、香港中國医學研究院(日本分校)にて学んだ東洋医学(経絡ヨガ)を「ヨガカリキュラム」に組み入れ、インドで学んだアイアンガーヨガ・シヴァナンダヨガの内容とともに、主に日本人の体や体質や考え方に合った内容のヨガの提供を企画しています。今やヨガは、広く、日常生活の向上へと導いてくれるツールとなっていますが、あるがまま、無理せず無駄なく「人と競わないヨガ」をお楽しみいただければと考えています。末永く皆さまの心身の健康維持・促進のお手伝いをさせていただきたくどうぞよろしくお願いいたします。

感謝合掌

落合 正浩

「ア~ユルヴェーダ研究からトータルヘルス研究へ」

トータルヘルス研究所

落合 正浩

医学生時代におけるアーユルヴェーダとの出会いなどの統合医学的取り組み、「腹の中からの予防医学」を目指しての産婦人科医としての経験、産婦人科退局後のマハリシアーユルヴェーダの国際ライセンスコースへの参加、日本でのアーユルヴェーダクリニックでの診察体験、医学部衛生学入局後のインドのアーユルヴェーダ大学への短期留学やそこでの現地調査などでアーユルヴェーダに関連して気づいたことなど・アーユルヴェーダ研究の進化版として現在も推進するトータルヘルス研究の概要アーユルヴェーダがメンタル面、体操面、食面、住環境面と様々なテーマに及ぶように、様々なテーマ別専門家と協働研究を行いながら開発している「トータルヘルス医学システム」という「脳力開発型メンタルヘルスを中核とし統合医学を活用した新しい公衆衛生医学システム」概要紹介など

7_Dr.Prem Prakash VYAS

「特定小児科疾患に対するアーユルヴェーダ治療の驚くべき効果」

Dr. S.R. Rajasthan Ayurved University 大学院小児科部長・准教授

Dr. Prem Prakash VYAS

最古の健康科学の1つであるアーユルヴェーダには主に8 科があり、その中に小児科(カウマーラブリトヤ)がある。アーユルヴェーダが予防と治療の両方に重点を置いていることはよく知られている。アーユルヴェーダの小児科は病気を管理し再発を防ぐための多数の方法や、薬物があるが従来の化学薬品は望ましくない副作用引き起こすことがある、そのためアーユルヴェーダで用いられる天然の薬草は今や社会にとってより良い選択肢になりつつある。現代医学では治癒の難しい小児科疾患に、再発性のアレルギー性呼吸器疾患、成長や発達の遅れ、セリアック病などの自己免疫疾患、結節性硬化症などの遺伝疾患があるが、それらの疾患を持つ小児に対し、アーユルヴェーダの治療を行うことで劇的効果のあった例を紹介する。

高橋徳

「オキシトシンと統合医療」

クリニック 徳

高橋 徳

クリニック徳 院長、米国ウイスコンシン医科大学 名誉教授。消化器外科医として病院勤務。ミシガン大学助手、デユーク大学教授、ウイスコンシン医科大学教授を歴任。帰国後、名古屋市に統合医療「クリニック徳」をオープン。心と身体を総合的に診る『統合医療』に注目し、ストレス性の心の病いに応用している。

主な著書:『人は愛することで健康になれる』(2014)、『あなたが選ぶ統合医療』(2015) 、オキシトシン健康法(2016) 、 8つのツボで30の病気を治す本(2017) 、人のために祈ると超健康になる(2018) 、コロナワクチンの恐ろしさ(2021)など

オキシトシンは 主に脳内の視床下部で産生され、抗ストレス作用や抗不安作用を有しています。加えて、オキシトシンは 「社交性」や「愛情」などにも関係しており、母と子の絆や人と人との絆の構築に大切な役割を担っています。「人を思いやったり」「人から大切にされたり」するような積極的な人との関わりを持つことは、脳内のオキシトシンの発現を増加させ日常のストレスに負けない心身を保つために重要です。『統合医療』は通常の『西洋医学』に『東洋医学』や『伝統医学』などの『補完代替医療』を加えることによって、病気の早期発見や予防、根治、健康維持の増進などを目指す新しいタイプの医療体系です。米国では Integrative Medicineと呼ばれ、最近、各地の大学病院にIntegrative Medicineを標榜する専門科が誕生しつつあります。しかしながら、日本の医療は漢方や鍼灸などの伝統医療を擁しながら、明治以降軽視する傾向が続き、現在は西洋医学一辺倒の医療が主流を占めています。 鍼・瞑想・ヨガ・気功・呼吸法などの効果とそのメカニズムについて解説します。

9_イナムラ・ヒロエ・シャルマ

「アーユルヴェーダの浣腸療法と効果」

大阪アーユルヴェーダ研究所

イナムラ・ヒロエ・シャルマ

名古屋研究総会 実行委員長、アーユルヴェーダ医師、大阪アーユルヴェーダ研究所所長、日本アーユルヴェーダ学会副理事長
1983年日本人初のアーユルヴェーダ医師資格取得。大阪アーユルヴェーダ研究所所長。日本アーユルヴェーダ学会副理事として、学会運営に貢献。国内外でのアーユルヴェーダを広めるための活動は多岐に渡り、予防医学の普及、研究のため50余年に渡り尽力。

翻訳書『アシュターンガ・フリダヤム インド医学八科精髄集 総論編』北斗書房
アーユルヴェーダ三大医書のひとつ 監修:ハリシャンカラ・シャルマ
『アーユルヴェーダ健美食』径書房 共著 インド料理研究家:香取薫 もだま工房:彦田治正 監訳『アーユルヴェーダ驚きの果実 アムラの真実』彩流社
著書『アーユルヴェーダ~日常と季節の過ごし方』 平河出版 『寿命の科学』主婦と生活社 『美しく豊かに生きる』

10_前田 耕太郎

「排便障害とフレイル・サルコペニア-現状、自然史および治療」

医療法人 健育会 湘南慶育病院 副院長

前田 耕太郎

日本外科学会名誉会員、日本消化器外科学会特別会員、日外科連合学会特別会員、日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会:前理事長、名誉会員,大腸肛門機能障害研究会:会長、日本神経消化器病学会功労会員
著書 『シニアの頻尿・尿もれ・便失禁 その悩み、治療で改善できます!』『徹底ガイド 排便ケアQ&A (ナーシングケアQ&A)』など。

ワンデーセミナー 10月10日(月・祝)

アーユルヴェーダの小児養育学(カウマーラブリティヤ)は子どもを心身とも元気に養育し、成長後は人としての義務を果たし、幸福長寿人生を歩むことを目的としています。

今回は、インドの小児専門医、西洋の小児科、産婦人科医まで小児を取り巻く幅広い分野の専門家の講演が目白押しです。医療者やセラピストだけでなく、保育・幼稚園、小中学校の先生、子育てをされているお母さん方にも理想的な子どもへの治療について学んでいただける、またとない機会です。

是非ご参加ください!

9_イナムラ・ヒロエ・シャルマ

「アーユルヴェーダでの子供の治療(仮)」

大阪アーユルヴェーダ研究所

イナムラ・ヒロエ・シャルマ

 

名古屋研究総会 実行委員長、アーユルヴェーダ医師、大阪アーユルヴェーダ研究所所長、日本アーユルヴェーダ学会副理事長
1983年日本人初のアーユルヴェーダ医師資格取得。大阪アーユルヴェーダ研究所所長。日本アーユルヴェーダ学会副理事として、学会運営に貢献。国内外でのアーユルヴェーダを広めるための活動は多岐に渡り、予防医学の普及、研究のため50余年に渡り尽力。

翻訳書『アシュターンガ・フリダヤム インド医学八科精髄集 総論編』北斗書房
アーユルヴェーダ三大医書のひとつ 監修:ハリシャンカラ・シャルマ
『アーユルヴェーダ健美食』径書房 共著 インド料理研究家:香取薫 もだま工房:彦田治正 監訳『アーユルヴェーダ驚きの果実 アムラの真実』彩流社
著書『アーユルヴェーダ~日常と季節の過ごし方』 平河出版 『寿命の科学』主婦と生活社 『美しく豊かに生きる』

12_徳永洋一

「現代の子どもたちの心と体をめぐる諸問題~小児科医がアーユルヴェーダに期待するもの~」

医療法人德笑会 とくなが小児科クリニック 院長

徳永 洋一

アーユルヴェーダには、健康の維持・増進に役立つ生活上の示唆も多い。アーユルヴェーダでは受胎前後から 16 歳までを対象とし、日本の産婦人科医が担当する範囲も担っている。胎内環境や乳幼児期早期の生活環境はその後の児の健康に大きく関わることがわかってきており、妊娠中の過度な体重コントロール、若い女性のやせ願望、などが関連していると言われている。アーユルヴェーダの育児学では、妊娠中の女性の食事面、生活面、心理面等の過ごし方が、妊娠月数ごとに示されてお
り、日本での妊婦指導にも応用できるかも知れない。睡眠と共に食事の重要性も大きい。アーユルヴェーダの育児学にも、小児の睡眠、排便、食事についての記載がある。アーユルヴェーダが、現代の西洋医学の中にうまく取り入れられ、検証
され、受け入れられていくことを期待したい。

7_Dr.Prem Prakash VYAS
「子どもの成長発達におけるスヴァルナ・プラーシャナ(金補食療法)の効果」

Dr. S.R. Rajasthan Ayurved University 大学院小児科部長・准教授

Dr. Prem Prakash VYAS

「子どもの成長発達におけるスヴァルナ・プラーシャナ(金補食療法)の効果」
スヴァルナ. プラーシャナ(金補食療法)は、適切な製法で加工された金を、複数の薬草、蜂蜜、ギーを用いて、子どもが食べ易いようにドロップにしたもので、古代のアーユルヴェーダの文献では、効能として子どもの消化器系と代謝、体力と免疫力、皮膚の血色と顔色、寿命を改善するとされている。そのため、成長と発達に遅延のある子ども達へのさまざまな健康上の課題に対処するために用いられてきた。その他にも抗酸化作用を持つことで、子ども達をさまざまな感染から守るだけではなく、消化管、中枢神経系、呼吸器系、心臓血管系、内分泌系にさまざまな方法で保護効果があると考えられている。スヴァルナ. プラーシャナを用いたプログラムは、インド全土のアーユルヴェーダ教育機関を含むいくつかの場所で組織され、そのポジティブな成果は、社会から高く評価されており、様々な組織学的基礎研究や長期間の使用でも、毒性の無いことが証明されている。今回の講演ではこのスヴァルナ. プラーシャナの詳細について解説する。

山口創

「アーユルヴェーダとタッチケア」

桜美林大学教授

山口 創

幼稚園教諭免許、保育士免許、日本音楽療法学会認定音楽療法士、医療法人清博会 野瀬歯科・統合医療研究所 研究員、日本統合医学会会員。

著書『人は皮膚から癒される』『子供の「脳」は肌にある』『皮膚感覚から生まれる幸福: 心身が目覚めるタッチの力』など多数。
皮膚に優しく触れることは、相手の心身に癒しを与えます。こうしたタッチケアは、古今東西、ほとんどの伝統医療で用いられており、人々はその効果を確信してきました。現代になって、その科学的な解明が始まったばかりです。今では赤ちゃんの愛着の形成から、種々の疾患を持つ患者のケア、障害児者のケア、認知症患者のケア、ターミナル患者のケアなど多くの分野に広がっています。
アーユルヴェーダ医学を行う際に必要となる、皮膚への快適な刺激の必要性や刺激の用い方について、最新のエビデンスから言えることについて紹介する予定です。

福田ゆみ

「音楽療法とアーユルヴェーダ」

Roland Music School 帝塚山教室 室長

音楽療法研究所 所長

福田 ゆみ

幼稚園教諭免許、保育士免許、日本音楽療法学会認定音楽療法士、医療法人清博会 野瀬歯科・統合医療研究所 研究員、日本統合医療学会会員。

本講演では、小児科病棟の臨床例、先天性疾患のクライアントの事例、認知症高齢者に対する口腔リハビリテーションの実践事例を紹介する。併せて、私が音楽療法に使用している珍しい楽器の音色やその波動をお伝えする。さらに、自閉症スペクトラムを有するクライアントおよびその母親への協力同意のもと、音楽療法に加えて、母親への指導の上、クライアント本人にアーユルヴェーダヘッドマッサージを行い、その療法・施術前後に口腔粘膜サンプルを採取した。採取サンプルについては、ドイツ振動医学バイオレゾナンスによる評価を行った。検討した 2 例とも、クライアント本人については、セロトニン、オキシトシンの反応、その母親については、自律神経、ドーパミンの反応に明らかな変化が確認できた。講演内で詳説する。

伊藤華野
「こどもの発達とマインドフルネス・ヨーガ」

京都西山短期大学准教授、こどもヨーガ教師

伊藤 華野

京都西山短期大学准教授、こどもカルチャーEducaiton.JPN理事、こどもヨーガ研究家。
臨床心理士、保育士、介護福祉士、幼・小・中・高等学校教諭資格を活かし、発達に応じたヨーガの提供方法を実践研究中。

絵本 おねんねまぁえにまねまねヨーガ―子どもとおとなのキレイな姿勢をつくる絵本
(京都通信社)』『はじめよう!キッズヨーガ(株)KADOKAWA』『くまモンとヨーガ(熊本県精神
保健福祉センター)』『眠りを誘うボディスキャン月の妖精たち(日総研)』等多数。

「アーユルヴェーダの専門用語(サンスクリット発音、解説)」

Ex. Dean Guj. Ayu. Univ.
Prof. H.S. Sharm

グジャラート・アーユルヴェーダ大学大学院元大学院長 
Professor; Ex-Dean, Guj. Ayu. Univ.Jamnagar, India. ⁡
グジャラートアーユルヴェーダ大学の大学院で40年間教鞭をとられ、大学院学長も務められ国内外でのアーユルヴェーダを広めるための活動は多岐に渡り、予防医学の普及、研究のため50余年に渡り尽力されてきました。

金田 和久

「小児の急変時の対応について」

京都大学大学院

金田 和久

子どものためのアーユルヴェーダということで、普段から小児に関わる機会の多い方々が多数参加されていることと思います。目の前の子どもたちの重篤な変化を見逃さないよう、また、医療者へ引き継ぐまでの間、適切な急変対応が取れるように実際の対応方法について学んでいただこうと考えています。

柳田誠

「子どもの心の健康を保つために今日から出来ること」

大阪市立総合医療センター

柳田 誠

子どもの心の健康を保つためには、子供はもちろん、養育者など周囲の人間も日々の疲れをため込まないことが大事です。疲れがたまることにより、自分の心身の変化を適切に感じることが難しくなり、日々の活動に取り組むための注意集中力や判断力も損なわれます。本来ならば疲れを和らげるための手立てが必要となりますが、うまくいっていない不安や恐れから考えも頑なになりがちとなります。そうなってしまうと他者の助けも素直に受け入れがたくなって孤立し、自分をより厳しい状況に陥らせてしまう恐れが出てきます。アシュターンガ・ヒルダヤム総論第2章には、「疲労困憊を覚える前に、身体的、言語的、精神的な全ての活動を中止しなさい。」とあります。また「(身体の)感覚器官を過度に痛めつけることも、甘やかしすぎることもしてはならない。」ともあります。スポーツをするときにコーチが必要なように日々の生活の中で適度な活動を行う習慣をつけるためには養育者の協力が必要です。子どもの心の健康を保つために今日から出来ることについて、皆さんと一緒に考える時間となればと思っております。

成川 希
「婦人科からみるアーユルヴェーダ」

吉祥寺レディースクリニック

成川 希

産婦人科専門医、母体保護法指定医
女性ヘルスケア専門医、日本抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医
AUCM(米国補完医療大学)、インド国立グジャラード・アーユルヴェーダ大学院

病院、JIVA アーユルヴェーダクリニックで臨床研修を受ける産婦人科に受診される方は、年代やその方の環境の変化によって症状も様々です。月経痛、月経不順、PMS、更年期障害、不妊症などアーユルヴェーダがアプローチできる事はたくさんあります。今回はプレコンセプションケア(Preconc「妊娠前の健康管理」に焦点を当ててみたいと思います。プレコンセプションケアはそろそろ妊娠したいと考えている世代だけではなく、子どもや性成熟世代の男女すべてに必要なものです。妊娠に向けて心身ともにより健康であること、また、次世代の子どもたちをよ健康にすることを目指していると言えます。アーユルヴェーダでは5000 年も前から強精学、強壮学があり、男女共に妊娠する前から心身を整えることの重要性を含めた多くの事を伝えてくれています。現代医学のエビデンスはまだアーユルヴェーダの境地には至らずとも、その重要性に気づき始めています。現代医学、アーユルヴェーダ両方からみるプレコンセプションケアの話をしたいと思います。